『ことの始まり』は、2020年3月19日から22日の4日間。富山県射水市の新湊、内川付近で撮影された。
脚本は、監督の柴田と脚本の仲が長年温めている短編連作形式の映画企画の中から、一部のエピソードを流用。キャストは仲が主催する劇団血パンダを中心に、スタッフも、専門家とはいえ近隣の友人知人関係に声をかけ、新型コロナの混乱が始まって、各自のスケジュールが空き始めた瞬間、「今のうちに!」という勢いで撮影を開始、完了させた。
撮影終了後、世間は本格的なコロナ禍の状態となり、明確な上映、映画祭への出品の予定もないまま、編集を進め、セリフを翻訳。劇伴の制作などの作業を進めた。
『ことの始まり』のタイトルとは裏腹に、映画の始めとなる上映について計画は無く、ある意味で「作る」ことで完結してしまったかに見えたが、新型コロナが収束しないまま二度目の冬に入ったこと、短編として完成し、既に翻訳字幕も用意してあることから、YouTubeを利用して世界に放流することとなった。
今作の撮影の手応えから、引き続き富山県内で撮影する短編連作との整合性を改めて検討、内川付近でのロケハンを進めるなど、プロジェクトは引き続き継続していく。